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変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)

症状

関節周囲の疼痛、腫脹、引っ掛かり感、違和感など

原因と病態

関節表面を覆う関節軟骨は軟骨細胞と関節外の2型コラーゲンとプロテオグリカン(糖タンパク)が主成分。
関節軟骨自体には血行や神経線維はありません。

関節症では様々な刺激などにより軟骨の変性・磨耗を生じ、また関節周囲を取り囲む滑膜の炎症が併発して変性が進みます。
同時に関節周囲の骨軟骨形成などの増殖性変化を伴うケースもあります。
それらのような変化によって血管増生や神経線維の増生を伴う関節包の線維化が発生し、痛みが感じやすくなります。

関節の中でも荷重関節として膝関節、股関節の関節症、上肢では労働者の肘関節がしばしば問題になります。50歳以上の方のうち1000万人が変形性膝関節症による膝痛を経験しています。

病態と症状の関連としては、関節炎によって自発的疼痛と腫脹、腫脹により動かしにくくなるなどの可動領域に制限が発生。
軟骨磨耗が進行することで、関節炎が起こりやすくなり、荷重の繰り返しにより疼痛を感じやすくなります。
軟骨が消失すると荷重刺激により疼痛を感じ、それを繰り返し、徐々に悪化し悪循環に陥ってきます。
関節炎の繰り返しにより関節包の線維化が進行し、疼痛閾値が低下関節への負荷により疼痛を生じやすくなり、可動域制限が増悪し、動かしにくくなります。
骨棘形成が進行すると関節拘縮を起こしやすくなります。

種々の炎症性疾患、軟骨脆弱性の素因、外傷、関節形成不全、関節動揺性が関節症発症の原因となり悪化の誘因となります。
関節への負荷により軟骨磨耗から骨組織の破壊が生じると関節は変形し、変形と症状の悪化の悪循環を起こします。
しかし、主な痛みの原因は関節周囲の筋肉のコリによって神経が締め付けられる絞扼性神経障害です。

診断

通常上記の症状と年齢、病歴より、最も頻度が高い関節症を疑います。

X線(レントゲン)写真による骨棘形成、関節裂隙の狭小化、軟骨下骨の硬化、関節裂隙の消失などで診断します。特に多発性病変が存在する例では、血液検査で炎症反応やリウマチ性病変の存在を否定し、必要なら2型コラーゲン、MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ), TIMP(メタロプロテアーゼ阻害物質), COMP(カーテリッジオリゴメトリックマトリックスプロテイン)などの関節症マーカーを補助診断として用います。

予防と治療

関節症の発症は、種々の遺伝子素因を背景として、使いすぎや体重負荷、外傷を契機に軟骨磨耗が起こり、進行して発症します。しかし必ずしも軟骨磨耗によって症状が起こるとは限りません。したがって症状が起こってからはじめて診断がつくことも多いです。
このため股関節や膝関節のように関節症の頻度が高く、重症化するとADL障害が大きく、時に手術的加療が必要になる関節では、定期的な診断をうけることが、進行予防に大切です。

治療法として、軟骨磨耗の防止に効果的な治療法は確立されていません。関節症の悪化の防止には適度な運動負荷と肥満の改善や労働量の調節、関節炎のコントロールが必要です。
しかし、最も大切なことは機能的な治療として関節周囲の柔軟性の維持と周囲筋力の維持が大切です。
従って治療法も筋肉のコリの原因を探求し、筋肉のコリの緩解をすれば即効的効果も期待できます。

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